弁護士の開業ノウハウと独立について

弁護士は、なったばかりの時には、どこかの法律事務所に就職することが一般的です。その理由は、いきなり独立をしても満足に仕事をすることができないからです。司法試験に合格し、司法修習を経ているため、ある程度の法的素養はあります。しかし、実務では法的な知識だけが必要なわけではありません。クライアントとの話し合いや、代理人として交渉する場合の交渉の仕方、裁判所に提出する書類の書き方など、小さいことから大きなことを含めて、覚えていかなければならない作法が多くなっています。これがないと、いきなり独立をしたところで満足に活動することができません。したがって、まずは就職して何年か修行を重ねて、独り立ちできるようになるというのが、最初の目標となります。
開業ノウハウも、当然に最初はありません。そのため、この点についても、仕事をしながら考えていくことになります。ただ、ノウハウと言っても特別なものがあるわけではありません。主に考えられるのは、どのような法分野なら経営が成り立つのか、立地はどこが良いか、家賃はどれくらいまでなら出せるのかといった、他業種にも共通するようなことです。この点をいきなり考えていくことは難しいため、自分が就職した法律事務所や、付き合いのある法律事務所の様子を見て、考えていく必要があるでしょう。
弁護士は、独立してからは、安定した収益を上げていかなくてはなりません。しかし、都市部においては弁護士の数が増加しているので、競争力がなければ淘汰されてしまいます。その一方で、国内にはまだまだ弁護士の数が足りていない地域があります。そういったところは競争が激しくはないため、開業ノウハウとしてはそういうところで開業するということも上げることができます。ただし、その分扱わなければならない法分野は広くなるでしょう。都市部なら、それぞれの分野を扱える人材がそろっているため、適材適所で仕事が回ってきます。一方、人材が足りないところは、一人があらゆる持ち込まれてくる案件に対応していかなくてはなりません。そのため、とても大変です。
ただし悪い点だけではなく、大変だということはその分やりがいを感じることができますし、いろいろな法律問題を扱うことで、自分の法律能力をより向上させていくことが可能になります。一つの独立の選択肢として、弁護士が少ない地域で開業するというのも、開業ノウハウとしては良いでしょう。