東京と地方の弁護士の違い

東京と地方の弁護士の違い・・・それは多くは弁護士に対するニーズの違いから来ています。

大別すると、東京の弁護士には専門性が求められ、地方の弁護士には、法的知識が広く求められます。

この違いは一口に言えば法曹人口の格差に起因します。
司法試験制度の改革が唱えられ、法曹人口の増加が叫ばれた一因はこの東京と地方の格差でした。
少し前まではゼロワン地域、という言葉が存在していたように(今でもこのゼロワン地域が消滅したわけではありませんが、司法試験制度の改革により、合格者が増え、法曹人口が増加したことによって、だいぶ解消されてきたと評価されています。)、市町村単位で弁護士が1人、あるいは1人もいない、という地域が地方には多く存在していました。

そのような地域ではその弁護士にすべての法律相談が集中します。
これに対応するには、不動産問題や相続問題、離婚問題等数多くの分野について、知識を得ておかないといけません。もっとも、それぞれの案件が単純なものも多く、そこまでの専門性は要求されません。
その結果、多くの法律分野についての知識を有することが重要になってきます(総称して「マチ弁」と呼びます。)。

これに対して、東京(あるいは三大都市圏)においては、弁護士の数が非常に多い状況になっており、法律事務所同士が客を取り合っている状況です。
また、東京や三大都市圏には、企業の本社、つまりは法務部が多く存在していることから、自ずと町の人の相談、というよりも企業相手の相談が主たる業務内容になってきます。
そして、限られた牌を奪い取るためには労働法、企業再生(倒産法)、知的財産法・・・といった専門的な問題に対応する能力が要求されるようになるのです。
よって、多くの東京の弁護士は得意分野を持ち、その分野のスペシャリストとなることを目標として研鑽を積んでいる場合が多いといえます。

地方と東京、ざっと見てもこのような特色の違いがあり、その背景には、こういった事情が存在します。